【 シブヤ大学 授業レポ】みんなで夜歩く。日の出を目指す。 ~渋谷川上流から河口まで~
最近、肌寒くなりましたねー。あっという間に秋から冬ですね。
皆さんは、どのような秋を過ごしましたか?私は「学びの秋」を満喫しましたよ!
9月にはシブヤ大学創立8周年を記念した文化祭イベントが行われました。毎年恒例の特別授業は、通常の5倍となる30講座が一挙に開催され、ワタクシは参加倍率9倍の人気授業を体験してきました。
「校舎を持たない学校」をコンセプトに、渋谷、恵比寿、原宿、表参道エリアを中心に、あらゆる場所を教室に、街全体を「まなび」の場とした活動を行うNPO団体。
地域の住民や働いている方が講師となり、知恵や技術を授業にするなど、幅広く生涯学習の場の提供、運営を行う。受講は基本的には無料で、参加希望者はシブヤ大学のウェブサイトにて無料の学生登録を行い、どなたでも受講できます。
シブヤ大学 の事務局から、渋谷川河口まで歩く!
9月26日(金)の深夜。
みんなで夜歩く。日の出を目指す。 ~渋谷川上流から河口まで~。の授業が開催されました。
この授業の講師を担当したのは渋谷リバース代表の鈴木章仁さん。授業コーディネイターは、シブヤ大学の松井健二さんが担当しました。
授業内容は、タイトルの通り。
シブヤ大学の事務局がある原宿から東京湾まで、渋谷川をたどりながら朝まで歩く!そして渋谷川の河口となる場所で日の出を見よう!という内容。
参加者は12名。散歩が好きな人、渋谷が実家の人、二次会を終えて参加した人、飲み会をキャンセルした人など、、。皆さんのお話を聞いていると、やはり夜通し歩くという授業内容に興味を持って参加している方が多かったです。
東京は、川の市民権が低い?
講師の鈴木さんが今回の授業が終わった時に、こんなお話をしていたのが印象的でした。
「普段東京で暮らしていて川を意識する機会はそんなに多くないと思います。でも、実際に川沿いを歩いてみることで”水がある”、”川がある”。そんな当たり前なことが分かります。川沿いを散歩することで川の長さを知って、五感を使って感じられたのではないかと思います。」
このことを読者の皆さんも頭の片隅に入れて、これから始まる「川下り」にお付き合いください。では〜、出発っ!!
講師:鈴木章仁さん
渋谷川を拠点にゆるく環境ボランティアやピクニックを行う大人の部活「渋谷リバース」代表。
渋谷リバース Twitter
渋谷リバース フェイスブックページ
原宿のシブヤ大学事務局に集合
9月26日(金)23時頃。原宿にあるシブヤ大学事務局に参加者が集まり始めました。
簡単に自己紹介をした後、24時20分に出発!興奮をぐっと抑え、深夜なので静かなスタート。
実はシブヤ大学の事務局がある一帯は、渋谷川の上流部分にあたります。今では川を確認できませんが、道を見てみると滑らかなカーブを描いていて、昔、川が流れていたことが分かります。
渋谷川の上を歩く
原宿のキャットストリートと呼ばれる遊歩道には、昔、渋谷川が流れていて、フタをして道が作られたというのは有名ですよね。キャットストリートの正式名称は「旧渋谷川遊歩道路」と言います。
キャットストリートと表参道が交差する地点には「参道橋」と書かれた石柱が残っていて、昔は橋が掛かっていたことがわかります。
渋谷で渋谷川を感じる
原宿から渋谷まで、キャットストリートを通って、明治通りまで歩いてきました。ここにも川があったのを感じられるポイントがあります。
渋谷駅の南側で、ようやく渋谷川が顔を出しました。 今でも渋谷駅の地下では網目のように地下通路が通っていますが、渋谷川も同じように元東急百貨店東横店東館の下を通って、原宿のキャットストリート方面へと流れが続いています。
恵比寿方面へ
休憩を挟みつつ、川の水が流れる渋谷川をたどりながら、恵比寿方面へ進みます。
東横線のホームが地下化されたことで、これまであった高架橋が取り壊されていました。渋谷川沿いにあった東横線の並びの景色が、すっかりと変わっていました。
天現寺橋
渋谷川は、明治通りと並行して流れていることが分かりました。
明治通りと外苑西通りの交差点には「天現寺橋」が現れます。ちょうどこの辺りから港区に突入です。建物の雰囲気が変わっていきますね。
そして、この天現寺橋の先から首都高速二号目黒線が川の上を走ることになり、川の景色も変わっていきます。
首都高速道路が出来たのは、1964年の東京オリンピックがきっかけでした。渋谷川の上流部や支流は暗渠化され、原宿には「キャットストリート」が生まれます。下流部では、川の上を高速道路が走り、周辺の景色が変わってしまったことでしょう。
東京オリンピックの開催で、川の歴史は大きな転換期を迎えたことになります。
港区に入ると「渋谷川」から「古川」へ
渋谷川という名称は、渋谷区を流れる一帯のみで、港区に入ると「古川(ふるかわ)」と名前が変わります。ちょうど天現寺橋あたりから港区に入るので、以降は古川と呼ぶことにしましょう。
ただいま、27時。白金公園にて休憩です。
仮眠をとったり、ストレッチをしたりと、やや疲れが出てきました。道中では皆さんと沢山お話ができて、修学旅行のような雰囲気で楽しくなってきました。深夜に大人達が修学旅行。なんか、特別な気分です。
東京タワーを目指して
たっぷり休憩をとって、次の目標地点は東京タワーです!早いもので原宿を出発して3時間半が経ちました。古川沿いに見えるライトアップされた東京タワーに感動!あれ?東京タワーってこんな遅くまで光っているんですね!?
浜松町駅~竹芝方面へ
さらに夜が更けてくると、眠気と寒さとの戦いになってきました。こんな状況も若干楽しんでいるような気もしました。
28時頃、東京タワーを出発すると、空が少しずつ明るくなってきましたよー。
渋谷川・古川河口に到着!
朝5時過ぎ、とうとう渋谷川・古川の河口となる東京湾に到着しました!ゆりかもめ線の「日の出駅」と「竹芝駅」の中間あたりのエリアです。視界の先から朝日が昇り始めようとしていました。
感動のゴールポイント、そして日の出を眺める
竹橋客船ターミナルがある広場がゴール!朝日を浴びて、授業は終わりとなりました。
コースはこちら
歩いてきた、だいたいのコースを載せておきます。チャレンジしたい方!ぜひ!!
より大きな地図で 渋谷川河口を目指す を表示