渋谷駅前のマスコット『青ガエル』と『 ハチ公 』
一日に200万人から300万人の人が利用している渋谷駅。渋谷ではここ数年、外国人観光客もとっても増えていますよね。昨年、日本に訪れた外国人観光客は、にゃんと1,300万人!今年はもっと増えそうなんだにゃん。
そんな渋谷を訪れる大勢の外国人観光客の道案内や質問にお答えしているのが、ハチ公前広場にある『青ガエル観光案内所』です。
あの緑色のレトロな電車は、渋谷の観光案内所なんだにゃん。
今日は渋谷駅前のかわいいシンボル『青ガエル観光案内所』をご紹介するにゃん。
青ガエルってなに?
観光案内所の名前になっている『青ガエル』は、電車の愛称だったにゃん。
『青ガエル観光案内所』には、この『青ガエル電車』を懐かしむ人も大勢来るそうです。
「おじいさんや、おばあさんから青ガエル電車の話を聞いた」と立ち寄る若い人から、昔、東急電車の運転手をしていたという人まで!
青ガエル電車は、とっても愛されていた電車だったにゃん。
この『青ガエル電車』が、観光案内所に生まれ変わったわけを、渋谷区観光協会理事長 松井裕さんにお聞きしたにゃん!
どうして『青ガエル観光案内所』が出来たの?
”若者達の街” として、昼も夜も賑わう渋谷。そこで起きるトラブルを未然に防ぐため、「若者達がすぐに駆け込める安全な場所を作ろう」という声が上がりました。
そこで渋谷区は、渋谷駅前に青少年育成のための拠点を作ることを決めました。
するとそのプロジェクトに賛同した東急電鉄が、『青ガエル電車』の寄付を申し出てくれました。
そうして2006年10月、ハチ公前広場に『青ガエル電車』が設置され、青少年育成の拠点としてスタートすることになったにゃん。
そして2012年4月に渋谷区と東京商工会議所が共同で、一般財団法人渋谷区観光協会を設立、翌年の2013年6月から『青ガエル電車』は、渋谷区観光協会の観光案内所にもなったんだにゃん。
青ガエル観光案内所は、渋谷の外国人観光客の玄関!
青ガエル観光案内所には、一日に約150人~300人のお客さんが訪れるそうです。
でも大丈夫、外国語が堪能なガイドさんや地域のボランティアスタッフが、ちゃんと対応してくれます。
案内所には、英語、中国語、韓国語の三ヶ国語のパンフレットも用意されているので、みんなとても助かっているんだにゃん!
昔の渋谷の写真を眺めながらの休憩もOK
観光案内所の車内には、昔懐かしい渋谷の風景を映した写真や資料なども展示されています。最近は青ガエル観光案内所の財源確保のため、NHKの番組広告も行うなど、見るところがたくさんあるにゃん!
案内所の電車の椅子は、誰でも自由に座っていいので、待ち合わせで疲れた人も気軽に立ち寄ってくつろぐとイイにゃん!
外国人観光客から見た渋谷の魅力って?
渋谷には多くの「通り」があり、その通りによって街の表情が変わります。
公園通り、センター街、Bunkamura通り、道玄坂、宮益坂など、どれも外国人観光客に人気があるにゃん。
特に外国人観光客に人気なのが、渋谷駅前のスクランブル交差点!
1日に50万人が渡るといわれているスクランブル交差点には、皆びっくりするそうだにゃん!!
観光のショッピングで人気のブランドや商品
ここで渋谷区観光協会に届く、外国人観光客からのお問い合わせの多い商品をご紹介するにゃん。
それは、ISSEY MIYAKEのバッグや、オニツカタイガーのスニーカーなど、日本ブランドの商品なんだにゃん。
そしてなぜか日本ブランドだけでなく、海外ブランド商品も人気があるそうだにゃん。
理由は、「日本で売られているものにはニセモノがない」、「日本のリユース商品は、中古とは思えないほどキレイ」ということなんだにゃん。
なるほどにゃーん!
話題の2.5次元専用劇場が人気!
渋谷といえば、Bunkamuraや、東急シアターオーブ、PARCO劇場など、様々なエンターテインメント施設も充実していますが、観光案内所では劇場で行われている公演も積極的に紹介しているにゃん!
国立代々木競技場の敷地内にある、2.5次元専用劇場『AiiA 2.5 Theater Tokyo(アイア2.5シアタートーキョー)』で開催されたライブスペクタクル『NARUTO-ナルト』は、外国人も楽しめるように、英語・フランス語・中国語・韓国語の翻訳に対応したウェアラブル眼鏡を貸し出し、大盛況だったにゃん!
『NARUTO-ナルト』は海外でも大人気!喜んでもらえただろうにゃー!
それにしても四ヶ国語に対応したウェアラブル眼鏡って、凄いにゃん!
渋谷区観光協会のフェイスブックページも効果抜群!
『青ガエル観光案内所』を訪れる外国人観光客の中には、日本に来る度に立ち寄る人、母国の旅行雑誌に青ガエル観光案内所を紹介をしてくれる人なども多く、今、口コミで世界中に、渋谷区観光案内所の評判が広まっているそうです。
渋谷区観光協会のFacebookページには、世界中から1ヶ月に7万から8万ものアクセスがあり、Facebookがきっかけで観光案内所を訪ねてくれる外国人も増えているそうだにゃん。
青ガエルの隣、忠犬ハチ公像に外国人の行列が!
実は最近、渋谷のシンボル『忠犬ハチ公像』が、外国人観光客に人気なんだにゃん。
そのきっかけになったのが、2009年に公開されたリチャード・ギア主演の映画、『HACHI 約束の犬』(原題: Hachi: A Dog’s Tale)だにゃん。
ハチ公前広場には、平日休日も関係なく、ハチ公と一緒に写真を撮る外国人観光客がひっきりなしに訪れているにゃん!
ハチ公(1924年~1935年)は、渋谷駅の近くに住む東大の農業土木学者、上野英三郎教授の飼い犬でした。
子供のいなかった上野教授は、ハチ公を我が子のように可愛がりました。
ハチ公は上野教授が出勤する時、一緒に飼われていたジョンとエスという犬と共に、渋谷駅までお見送りをしたり、お迎えにいったりしていました。
ところが1年後、上野教授は勤務先の東大で脳溢血により急死してしまいました。
いつものように渋谷駅まで上野教授をお迎えにいったハチ公は、それきり帰ってこない上野教授のことを、いつまでも待ち続けるようになりました。
ハチ公は上野教授の家の庭師だった方に飼われることになりましたが、上野教授が出勤する時間と帰宅する時間になると渋谷駅に行き、人混みの中で上野教授の姿を探しました。
その行き帰りには上野教授が住んでいた家に立ち寄り、中を覗いたりもしていたそうです。
時には野犬に間違えられたりもしましたが、ハチ公は10年近く、ずっと渋谷駅の前で上野教授を待ち続けました。
その姿に大勢の人が胸打たれ、渋谷駅前にハチ公像が作られました。
ハチ公は上野教授を10年近く待ち続け、渋谷駅の近くで亡くなりました。現在、青山霊園の上野教授のお墓の傍らに葬られています。
【参考リンク】
2015年、東京大学農学部キャンパスにも、ハチ公と上野英三郎博士の像が建てられました。
東大ハチ公物語HP
インタビューした渋谷区観光協会理事長の松井さんは「これからも、“渋谷に行けば楽しいことがある”という期待感が膨らむ街にしたいと思っています。そして渋谷だけではなく、東京を、日本を、多くの人に好きになって欲しい」と、おっしゃっていました。
また、観光ガイドの村岡さんも「お仕事は楽しいですよ。心を込めておもてなしすることで観光客の方に喜んで頂け、とてもやり甲斐を感じています。」とおっしゃっていました。
明治時代になって山手線の渋谷駅が出来、東急線が郊外に沿線を伸ばし、東急デパートが出来、渋谷駅周辺は急激に発展しました。
渋谷には、飼い主を想うハチ公がいて、そのハチ公を想う人々がいて、青少年育成を願う人々がいて、車両を寄付する企業がありました。
渋谷駅ハチ公前広場の『忠犬ハチ公像』と『青ガエル観光案内所』には、そのような人々の心がこもっています。
それこそ海外にも誇れる渋谷の宝かもしれないにゃー。
これからもこの心を受け継いで、伝えていきたいにゃん。
場所 JR渋谷駅ハチ公口 ※ハチ公像隣
開設時間 10時~18時
渋谷近辺の道案内や商業施設、イベント情報などを紹介しています。外国語のパンフレット有。